新型コロナウイルス感染症における経口抗ウイルス薬「ラゲブリオRカプセル」を含む処方箋の取り扱いについて（1）【概略】

対象機関について

対象機関は、以下のとおり定められています。

• 新型コロナウイルス感染症の患者が発生した又は発生が見込まれる医療機関
• 都道府県から提出されたリストに掲載された薬局（以下、対応薬局）

対応薬局は、令和3年11月9日事務連絡（出典2）に基づき、各都道府県、保健所設置市及び特別区において、地域の医師会、薬剤師会及び医薬品卸売販売業者等の関係者との協力・連携のもとでリスト化され、地域の医療機関等と共有されています。

対応薬局のリスト化における条件と基準について

対応薬局のリスト化における条件と基準は以下のとおり定められています。

• 二次医療圏に少なくとも1薬局以上となるようにすること。
• 令和3年10月1日事務連絡に記載されている自宅療養者等の治療体制（治療が必要な自宅療養者等が、症状の軽減や重症化予防のための医療を受けられる体制）に対応・協力する薬局のうち、以下の2つの条件をいずれも満たす薬局であること。

• 令和2年4月10日付け厚生労働省医政局医事課及び厚生労働省医薬・生活衛生局総務課連名の事務連絡（出典3）における「2. 薬局における対応」に記載されている服薬指導や薬剤の配送等の対応を行えること。
• 服薬指導電話や情報通信機器を用いた服薬指導等の実施。
  薬剤の配送等の対応温度管理などの薬剤の品質の保持や、確実な授与等が可能な方法（書留郵便等）で患者へ渡し、薬剤の発送後、当該薬剤が確実に患者に授与されたことを電話等により確認すること。
• 夜間・休日、時間外、緊急時の対応（輪番制による対応含む）を行うこと。

対象機関による配分を希望する際の手続き（ラゲブリオ登録センターへの登録）

ラゲブリオの配分を希望する対象機関は、ラゲブリオ登録センター（厚生労働省が、ラゲブリオの供給を委託した製造販売業者が開設）に登録し、同センターを通じて配分依頼を行います。具体的な登録方法・製品発注方法は、製造販売業者からの案内又はホームページ MSD Connect（医療関係者向けサイト） で確認できますが、薬局は、都道府県がリスト化した対応薬局のみが登録可能です。したがって、新たに配分を希望する薬局は、都道府県に相談することになります。

対応薬局及び医療機関におけるラゲブリオの在庫配置について

ラゲブリオの配分は、投与予定の患者がいる場合にラゲブリオ登録センターに発注することが基本となっていますが、対応薬局において、予め一定数の在庫配置が認められています。
また、集中して患者を受け入れ、ただちに本剤を投与する必要がある患者が発生した場合に確実に対応できるよう、各都道府県が選定した医療機関についても、一定数の在庫配置が可能となっています。
なお、在庫配置する医療機関は、原則として、各都道府県が作成するリストへの掲載に協力することが前提となっています。
また、入院医療機関、臨時の医療施設、往診、即時に診断・処方が可能な医療機関の外来等において、院内処方として本剤を患者に直接提供する必要性がある医療機関が対象となっています。

配分依頼してから配送されるまでの日数について

ラゲブリオ登録センターでは、各対象機関からの配分依頼を、日曜祝日を除く各日15時時点で取りまとめることとなっています。各日15時までに取りまとめられた配分依頼については、地域等により多少の差異がありますが、原則翌日（日曜祝日を除く）に配送されることとなっています。

医療機関在庫における在庫を配置する対応薬局の確認方法と院外処方の手順

投与対象となりうる患者が受診した医療機関が、患者に対しラゲブリオを調剤する対応薬局を迅速に紹介できるよう、在庫発注を行った対応薬局のリストは、当面の間は、MSD株式会社において、ラゲブリオ登録センターに掲載されます（週3回（月・水・金）の更新）。
ラゲブリオ登録センターへの登録が済んだ対象機関は、ラゲブリオ登録センターにログインすることで、登録済み医療機関及び在庫発注を行った対応薬局のリストを閲覧することができます。院外処方を行う医療機関は、在庫発注を行った対応薬局のリストを患者に示すことにより、患者が希望する対応薬局を確認することとなっています。

新型コロナウイルス感染症における経口抗ウイルス薬「ラゲブリオRカプセル」を含む処方箋の取り扱いについて（2）【事務連絡】
新型コロナウイルス感染症における経口抗ウイルス薬「ラゲブリオRカプセル」を含む処方箋の取り扱いについて（3）【費用負担】

出典
新型コロナウイルス感染症における経口抗ウイルス薬の医療機関及び薬局への配分について
薬局における新型コロナウイルス感染症の経口治療薬の配分に係る医薬品提供体制の整備について
新型コロナウイルス感染症の拡大に際しての電話や情報通信機器を用いた診療等の時限的・特例的な取扱いについて