- 所在地東京都八王子市
- 店舗数1店舗
- 抱えていた課題電子薬歴の費用を抑えたい、在宅を推進したい
下島調剤薬局 様

東京都八王子市に位置する下島調剤薬局。患者さんが何でも相談できる「よろず相談所」というビジョンを掲げ、「かかりつけ薬局」を推進するシステム「kakari」の導入や、薬局に勤務する管理栄養士による栄養指導など、患者さんに寄り添ったサービスを、提供し続けています。
2021年6月にメディクスを導入。今回は、メディクス導入に至った経緯や、メディクスを導入したことによる変化について、下島社長にお話をうかがいました。
在宅に関わる業務を大幅に効率化、年齢を選ばず、使いこなせる電子薬歴。
電子薬歴の変更を検討したきっかけをお聞かせください。
一つはコストです。それまでは一体型のシステムを5年ほど使っていました。下島調剤薬局では5台導入していたので、「最適な台数か」「もっとコストパフォーマンスが高いものもあるのではないか」と思い、リースアップのタイミングで別の電子薬歴を検討し始めました。
二つ目は、在宅の受け入れ件数が増えてきていたことです。
月に約30件の個人宅への在宅を受けいれていたので、従来のように、薬局の中でしか薬歴を見られない電子薬歴ではなく、外で見られた方が便利ということもあり、そのような点も加味し、最終的に、クラウド型の電子薬歴であるメディクスを選びました。
メディクスを選定したポイントはどこですか。
一つは薬歴の自由度の高さですね。
当薬局では、患者さんの些細な情報も、ヒアリングした内容は薬歴に記入するようにしています。
他の電子薬歴でも、AIで指導例文をおすすめしてくれる機能を持つものもあったのですが、患者さんとのコミュニケーションで出てきた些細な情報を記録するためには、逆にそういった、指導例文を「おすすめする」機能が障害になってしまうという懸念がありました。
メディクスは、そういった意味で自由度が高く、かつ指導例文も豊富に搭載されていたので、当薬局の業務を邪魔することなく、効率化してくれると感じました。
 処方された薬に関する指導例文から、薬剤師自身が選択可能 |
金銭的なメリットも大きかったです。
端末の台数に関わらず月額料金が変わらないので、当薬局のように、端末台数が多い薬局には、特にコストメリットがあると思います。
また、メディクスはクラウド型の電子薬歴の中でも歴史が深く、IT導入補助金の実績も豊富でした。
検討していた別の電子薬歴では5年契約というところもあったのですが、そのような契約期間も決まっていなかったので、安心して導入に踏み切ることができました。
実際に導入してみて、どんな変化がありましたか。
在宅に関わる業務は、格段と変わりましたね。
以前の電子薬歴では、①患者さんの過去の情報を印刷し、②患者さんのお宅でメモを取って、③薬局に戻ってきて電子薬歴に入力し、④同じ内容をExcelに転記し報告書等の資料を作成した上で、⑤印刷してFAXを送っていました。
メディクスは、タブレットで薬歴の確認・作成が行え、訪問報告書、計画書、情報提供書などの書類も、メディクスの画面から、タッチ入力で簡単に作成できます。
在宅の件数が増えてきて、報告書などの書類作成が現場の負担になっていたので、このタイミングでメディクスに変えられて良かったですね。
 薬局の内外に関わらず、薬歴情報にアクセス可能 |
現場の薬剤師の反対はありませんでしたか。
導入当初、多少苦戦したのは事実です。ただ、薬局内で「どこをクリックするか」「どこに入力するか」を決めてルール化したところ、皆すぐに慣れて、使いこなせるようになりましたね。
最高齢の薬剤師は70代なのですが、今ではメディクスを使いこなしていますよ。
システムを導入しても、現場の人の負担が増えては本末転倒です。
そうですね。他にも、薬局の「かかりつけ化」を推進するシステム「kakari」を導入していますが、こういったシステムを導入する際は、現場の薬剤師が「どのように楽になるのか」「どのようにしたら患者さんのためになるのか」を、しっかり落とし込めるようにすることを大切にしています。
管理栄養士が専門性を発揮。栄養指導の記録もメディクスに記入。
下島調剤薬局では、管理栄養士の方も勤務しているんですね。
はい。薬局で管理栄養士が働くというのは、まだまだ一般的ではないと思います。しかし、当薬局が目指す、何でも相談できる「よろず相談所」というビジョンには必ず必要な人材です。
料理投稿サイトに、管理栄養士が作成したレシピを投稿し、栄養バランスを気にしている方に向けて情報発信を行っています。
実際に、薬局の中でも管理栄養士が栄養指導を行っていますよ。そういった記録もメディクスに残していますね。
 服薬指導の項目も自由にカスタマイズ可能。 |
実際にそういった取り組みをしている薬局は、まだまだ少ないですよね。
そうですね。参考にさせていただいたのは、東京都のある薬局です。知り合いに紹介してもらい、管理栄養士がどのように働いているのか、見学させていただきました。
その薬局では、2005年くらいから管理栄養士が薬局に勤務する体制を実践されていました。実は、その薬局でも、メディクスを採用されていると、導入した後から聞いて驚きましたね(笑)。
人事評価に集計機能を利用。薬歴の作成数など、薬剤師毎に簡単集計。
メディクスの集計機能は使っていただいていますか。
使っていますよ。現場の薬剤師の人事評価に利用しています。主に、書き上げている薬歴の数、受け持っている在宅の件数を見ていますね。
他にも、当薬局では独自に、「他の薬局でもらっているお薬も、一か所でまとめませんか」という声かけをした数や、導入している「kakari」への登録を促した数なども、集計しています。
 薬剤師毎の患者数、処方数などの集計が可能 |
かかりつけを推進するという、国の方針にも沿った活動です。
そうですね。「かかりつけを推進する」という活動は、草の根的な活動にはなると思います。ただ、こういった地道な積み重ねが長い目で見た時に大切になると思っています。
実際、「kakari」への登録者数は、2か月で600人になり、他の薬局に比べて圧倒的に多く、「kakari」の方には、「会社がざわつきました」と驚かれました。
そういった地道な活動で、在宅の件数も増えているんですね。
はい。勉強会などに顔を出して、在宅専門のクリニックに声をかけてもらったのが3年前です。
扱ったことのない針や麻薬で、てんやわんやしていたのを今でも覚えていますね。
そこで得た経験を元に、他のクリニックも紹介してもらいながら、実績を作ってきました。
そう考えると、地道な活動はずっと続けていますね。
今後は施設在宅にも、積極的に取り組んでいきたいです。
最後に、今後取り組んでいきたいことをお聞かせください。
患者さんが何でも相談できる「よろず相談所」というビジョンに向けて、今後も地道に取り組んでいきたいです。
変わろうとしない薬局は、淘汰されてしまう未来が、そう遠くないと思っています。
当薬局も「薬を渡すための場所」ではなく、患者さんの悩みを解決できる場所になれるよう、日々創意工夫しています。
患者さんの悩みを解決するために、必要不可欠なデータベースが薬歴です。
今後は、調剤薬局の中だけではない、多職種と連携するような、一元化されたデータベースとして活用できることを、メディクスには期待をしています。
本日は、お時間をいただき、ありがとうございました。
※Excelは、米国Microsoft Corporationの米国およびその他の国における登録商標または商標です。
※kakariはメドピア株式会社の登録商標です。