令和3年薬機法改正施行令|地域連携薬局と専門医療機関連携薬局

薬機法(医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律)施行規則の改正により、新たに「特定の機能を有する薬局の認定」が始まります。

令和3年8月より、特定の機能を有する保険薬局の認定制度が導入されます。
条件を満たすことで、「地域連携薬局」「専門医療機関連携薬局」名称表示が可能となります。
これにより、患者様が、より、ご自身に適した薬局を選択できるようになることが期待されています。
従来の「地域支援体制加算」に加え、この「地域連携薬局」「専門医療連携薬局」の新設により、今後ますます薬局に機能性・専門性が求められると考えられます。

「地域連携薬局」 

他の医療提供施設の医療従事者と連携体制を構築された薬局が認定されます。在宅医療への対応や入退院時の対応も含めた外来受診時だけでない服薬情報の一元的・継続的な情報連携に対応できる薬局です。
※ 調剤報酬の加算要件ではありません。2021年6月時点

「専門医療機関連携薬局」 

がん診療拠点病院にて、がんの治療を受けている患者がメリットを享受できるよう連携を行いつつ、高度な薬学管理と専門性が求められる特殊な調剤に対応できる薬局です。がん認定薬剤師が常勤しており、他の薬局に対して情報の連携、抗がん剤等の医薬品の提供、高度な薬学管理を行うために必要な研修の実施、専門性の高い情報発信がもとめられます。
※ 調剤報酬の加算要件ではありません。2021年6月時点

「地域支援体制加算」

かかりつけ薬剤師が機能を発揮し、地域包括ケアシステムの中で地域医療に貢献する一定の機能を有する薬局が算定できる加算です。名称表示ではなく、調剤報酬の基準を満たせている薬局となります。かかりつけ薬剤師指導料に関する届け出の申請を必要とするため、併せてその要件を満たす必要があります。

出典)厚生労働省|医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律等の一部を改正する法律(令和元年法律第63号)の概要(p.6)

地域支援体制加算の算定要件と地域連携薬局、専門医療機関連携薬局の認定に必要な要件を比較してみましょう。

要件 地域支援体制
加算※
地域連携薬局 専門医療機関連携薬局
開局時間外の相談応需体制 あり あり あり
特殊な調剤への対応 麻薬 麻薬
無菌製剤
麻薬
抗がん剤
在宅患者訪問薬剤管理指導料の算定回数 年12回以上 月2回以上 記載なし
医療機関への情報提供の実績 年12回以上 月30回以上 がん患者の半数
常勤する薬剤師の勤務条件 かかりつけ薬剤師指導料を算定できる薬剤師 半数が継続1年以上勤務 半数が継続1年以上勤務
配置される薬剤師の研修に関する条件 研修認定制度等の認定薬剤師 地域包括ケアシステムに関する研修を修了した薬剤師 がん専門性の認定を受けた薬剤師

※ 調剤基本料1を算定する薬局の場合
※ 医療機関への情報提供の実績でも可能

この表から、薬局の課題となる部分を確認していきましょう。

<地域支援体制加算を算定している薬局において>

すでに地域連携薬局と専門医療機関認定薬局の条件を一部満たしている場合があります。

中でも課題となる要件は、「医療機関への情報提供の実績を月30回以上行うこと」ではないでしょうか。

「医療機関への情報提供の実績」にはどのような事例が当てはまるかと言うと、文書で医療機関へ情報提供を行い、調剤報酬の「服薬情報等提供料1」、「服薬情報等提供料2」、「退院時共同指導料」、「服用薬剤調整支援料1」、「服用薬剤調整支援料2」、「吸入薬指導加算」、「調剤後薬剤管理指導加算」を算定した場合が含まれます。

また、併算定不可である組み合わせとなったため上記の調剤報酬を算定していない事例においても、同様の情報提供を行った回数を含めることが可能です。

”問9:規則第10条の2第2項第3号に規定する実績については、例えば、文書で医療機関へ情報提供を行い、以下のような調剤報酬を算定した場合を含むと考えてよいか。

① 利用者の入院に当たって情報共有を行った実績として「服薬情報等提供料1」、「服薬情報等提供料2」
② 医療機関からの退院に当たって情報共有を行った実績として「退院時共同指導料」
③ 外来の利用者に関して医療機関と情報共有を行った実績として、「服用薬剤調整支援料1」、「服用薬剤調整支援料2」、薬剤服用歴管理指導料における「吸入薬指導加算」、「調剤後薬剤管理指導加算」
答:調剤報酬の算定の有無にかかわらず、情報共有を実施していれば実績とすることで差し支えない。”

出典)厚生労働省|地域連携薬局及び専門医療機関連携薬局の認定基準に関するQ&Aについて(令和3年1月29日付厚生労働省医薬・生活衛生局総務課事務連絡)

例:かかりつけ薬剤師指導料を算定している患者に対して調剤後薬剤管理指導加算と同様に連絡をし、医療機関へ情報提供した場合。

退院時共同指導料は、令和2年の診療報酬改定にて、「原則対面」から「必要な場合、ICT活用が可能」へ実施要件が見直されました。

参考)電子薬歴メディクス|退院時共同指導料について|令和2年度診療報酬改定

ただ医療機関に文書を送れば良いのではなく、日頃より関係を築いていることで患者様から引き出せる情報、例えば「先生に言い忘れたこと」や「生活情報から医療機関へフィードバックが必要な情報」等を共有することで、医療の質の向上に繋がります。

電子薬歴メディクスには、日頃記録している薬歴から情報提供書を作成しやすい機能があり、情報提供書等の作成を効率化・支援します。クラウド型ですので、連携する同じ法人のメディクス導入店舗間での情報共有が可能です。※ セキュリティで保護された通信を用いています。

<専門的な医療機関と連携ができている薬局において課題となる要件>

専門的な医療機関と連携ができている薬局において課題となる要件における、傷病の区分は、がんとされています。※ 2021年6月現在

専門的な医療機関とは”厚生労働大臣が指定するがん診療連携拠点 病院等 ・都道府県が専門的ながん医療を提供するものとして認めた医療機関”となります。

出典)厚生労働省|がん診療連携拠点病院等

日頃、専門的な医療機関から処方を受付している薬局において、がん専門性の認定を受けた薬剤師の配置が課題になると考えられます。がん専門性の認定を受けるためには通常の服薬指導業務に加え、研修にリソースを割く必要があります。ただ、通常の業務が負担となっていては、研修が順調に進まないことも考えられます。

また、がんの治療薬の特性から、体表面積や白血球数のような検査値情報を考慮した高度な薬学的管理が必要となります。

このように、「地域連携薬局」や「専門医療機関連携薬局」の認定制度には、様々な満たすべき要件がありますが、「患者様から選ばれる薬局づくり」の第一歩として、こういった認定制度が活用できます。

メディクスは、服薬指導を支援する機能から薬剤師の業務負担を軽減し、体表面積の自動計算機能等により高度な薬学的管理を支援する機能が備わっています。

電子薬歴メディクスは、クラウド型の利点を活かし、制度に合わせた機能改修を随時行っています。最新の機能で「地域連携薬局」や「専門医療機関連携薬局」の認定要件を満たす体制づくり、充実した薬歴作成をアシストをします。

出典)
令和元年の医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(薬機法)等の一部改正について(令和3年8月施行分)医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律等の一部を改正する法律の一部の施行に伴う関係政令の整備等に関する政令(令和3年政令第1号)

厚生労働省|条文・新旧対照表

厚生労働省|地域連携薬局及び専門医療機関連携薬局の認定基準に関するQ&Aについて(令和3年1月29日付厚生労働省医薬・生活衛生局総務課事務連絡)

厚生労働省|医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律等の一部を改正する法律の一部の施行について(認定薬局関係)(令和3年1月29日付薬生発0129第6号厚生労働省医薬・生活衛生局長通知)

厚生労働省|認定薬局について(令和3年8月施行)

厚生労働省|令和元年の医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(薬機法)等の一部改正について


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